大腸がんになってからの仕事のやり方

最近、大腸がんの話や大腸カメラの話をよく周囲からもきくことが多いのですが、やはりその時の不安は「仕事」について。

仕事をしている状況で大腸がん(またはその他のがん)になった時に心配なのが仕事がこれまで通りにできるかどうか。
そして、検査、入院、手術、その後の抗がん剤治療などの状況でどれくらい自分の体力、環境、体に変化があるのか不安がある・・・。

もちろん、夫も私もそれは不安だったそう。

私たちは夫が大腸がんになった当時から今も変わらず、私が代表取締役を務める株式会社で夫は取締役。
つまり両方とも会社役員。
ただし、私と夫しかいない小さな小さな会社なので実質動いているのは夫と私。
もともとは私の会社なので、全て1人でやっていたという経験があるので、まずは夫が担当している仕事をいつでも私が引き継げるように情報の共有を行いました。
そしてそれが常にどの状態でもできるようにすることで、いつ検査が入っても、状況が変わっても対応できる環境づくりをしました。
夫が術前検査をして、手術、そして抗がん剤治療の期間中で仕事をしていないのは、手術日当日とそれからプラス2日ほど。
それ以外は仕事を通常通り、とまではいかないですが、スピードは落ちるものの、仕事を続けていました。

そもそも私がこの会社の前身となる個人事業をスタートさせたのは外で正社員や契約社員、パートなどで働こうとしたものの、小さい子供が2人いたので、外で働く条件がものすごく高くなってしまったこと。
当時の夫(現在では元夫ですが)の転勤で離島に住んでいたため、「外で働く」ことがとても難しかったのです。

政府が。。。政治が。。。と色々言いたい意見はあったのですが、私が「今」やりたいことは「子供がいても仕事をしたい」「子供のために少しでもお金を稼ぎたい」ということだったので、政治や政府を変えるのではなく「自分の生活」を変えたかったのです。
そういう働く場所を探すよりも自分で少しでもやり始めればいい、と思ったのでスタートしたのがきっかけです。

まさかそれが14年後に大腸がんになった夫のサポートをする環境としては最高の仕事になっていることは予想もしなかったのですが・・・。
ただ、やはり術前の検査、手術、その後の抗がん剤治療は病院に行かなければいけないので、時間を取られてしまうことは必須。
私もパソコンを持ち込んで仕事をしていたものの、やはり外での環境は仕事場よりも劣るのでスピードが落ちて、本来処理しなければいけない処理が間に合わず、大切なスタッフに迷惑をかけてしまったり、反省の連続でした。
でもそこで落ち込んでしまっては、余計動けなくなってしまうので気持ちを常に前向きに持っていき、少しずつ進むしか方法がありませんでした。
幸いにも理解してくれるスタッフが多く、助けられました。
そのスタッフのためにもさらに頑張っていかなければ、とさらに心に決めたのもこのころです。

もしも、大腸がんだけではなく、病気になってしまった場合、現状の仕事を続けられない方も多くいらっしゃるでしょう。
会社に対して病気を理解してもらうように動くのか、それとも収入を少しでも、安定が一番、などと一番にしたい条件を決めて、動くのか。
これって結構重要なことなのかな〜なんて思います。

夫と私の場合は、事前に病気だけではなく、どういったことがあっても仕事が続けられる環境がベースとしてあったので、そこは恵まれている、と思っていたのですが、それは自分が動いて作った環境だということに最近気がつきました。

最近では「働き方改革」と政府が推奨していますが、実は個人でも「働き方改革」、必要なのかもしれません。

夫と私の仕事についてのことをつらつらと。

コメント

タイトルとURLをコピーしました